シグナルプレス|メールマガジン
配信日:
2026.8.26
Vol.
7
小さな文字が大きな信頼を生み出す 正直ブランディング

こんにちは、アトリエシダーの中江です。 残暑が残る今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
突然ですが、日清カップヌードルのCM「カプヌの具紹介タイム 篇」をご覧になったことはあるでしょうか?
軽快なロックナンバーにのせて、各具材を紹介するコミカルな内容です。 CM内では「ただの差し色のねぎ」や「麺とかいいから具を食べてよ」といった、普通の広告なら言わないような本音がコミカルに歌い上げられ、最後に「具材満足度90%!」という言葉で締められます。 あえて自社の裏側や本音を包み隠さず見せる姿がとても印象的です。
※実際のCM動画はこちら↓ (音量に注意してください)
さて、皆さんはご自身のビジネスを宣伝する時、アピールポイント「以外」も発信することはあるでしょうか? 実は、この「情報の裏側を発信すること」こそが、現代社会において非常に重要な意味を持っています。

「見た目」だけでは 信頼されない時代
AIやツールの発達により、今や誰もがそれなりに整ったホームページや綺麗なパンフレットを作れるようになりました。 しかしその結果、「見た目が整っている=信頼できる」とは言えない時代になっています。 さらに、誇大広告に騙されて失敗を経験した消費者や、実態のない広告などの詐欺情報に触れた人々は、世の中の発信に対して疑心暗鬼になっています。 広告に限らず、何を質問しても「自社の商品がいかに優れているか」ばかりを語るセールスマンの話は、心に全然入ってこないのではないでしょうか? そんな時代だからこそ、日清のCMに見られるような「正直さ」が必要になるのです。

正直さでギャップを埋める
では、この正直さがどのように信頼につながるのかを、具体的にお伝えします。 ホテルのビュッフェ(バイキング)を宣伝するポスターを例にとってみます。 皆さんも、ビュッフェ選びに関しては、良い経験も悪い経験もお持ちではないでしょうか? もちろん、写真は可能な限り魅力的で美味しそうなものにしつつ、素晴らしい世界観を伝えることは大切です。 しかし、その写真と実際の内容に乖離があれば、リピートしてもらえないどころか、悪い評判の発信源を生み出してしまいます。 この事態を防ぐためにオススメなのが、「正直パーツ」を入れることです。
例えば、
「※大エビはおひとり様1尾です」
「※写真はイメージです。実際はお皿に盛り付けます」
といった小さな言葉を添えます。
これにより、消費者は広告と実際のサービスとの乖離(ギャップ)を事前に埋めることができ、満足度の低下を防ぐことができるのです。

信頼を生み出すメカニズム
一般に、商品のメリット(良い情報)だけでなく、あえてデメリットや制限条件といった反対情報もあわせて提示する説得手法を、心理学では「両面提示」と呼びます。
日清のCMも、自社の本音や自虐的なニュアンスを含めた裏側を見せることで、まさにこの両面提示に通じる「裏表のないコミュニケーション」をつくり出しています。
【1】「ただの差し色のねぎ」「麺とかいいから具を食べて」といった、普通の広告ならあえて言わないような本音をユーモラスに見せられると、消費者は 「この会社は都合の良いことばかり言わないな」と感じます。
【2】その上で最後に「具材満足度90%!」と提示されると、「そこまで正直に言うメーカーのアピールなら本当だろう」と、主張の真実味がグッと増すのです。 一見すると損に見えるような情報や制限をあえて開示することで、「この発信者は信頼できる」という土台ができ、メインの強みがより強く読者に響くようになります。
最後に
商品やサービスをアピールしようとするとき、私たちはつい「良いところ」ばかりをアピールしたくなります。 ですが、あえて裏側や細かな条件などの「正直パーツ」を提示してみる。 その嘘のない姿勢こそが顧客の警戒心を解き、あなたが本当に伝えたいメッセージに「確かな信用」を与えてくれるはずです。
皆さんの発信には、どんな「正直さ」を添えられそうでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。